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Ａノミに咬まれたことによるかゆみと、ノミアレルギー性皮膚炎は違うものです。予防のためには獣医さんに相談しノミ駆除剤を利用しましょう。
ノミに咬まれてかゆみが起こる症状をすべて「ノミアレルギー性皮膚炎」であると言うことはできません。かゆみが出るとアレルギーと考えがちですが、厳密には、ノミに咬まれて起こるかゆみと、ノミアレルギー性皮膚炎とは区別されます。
ネコノミに対して過敏に反応する疾患
犬に寄生するノミは、ほとんどがネコノミという種類で、家の中のいろいろな所に存在することがあります。また、他の動物を介して犬に寄生することもあります。また、ネコノミは人間にも被害を及ぼす可能性をもっています。
ノミアレルギーと言えば多くの場合、ノミアレルギー性皮膚炎を指し、おもにネコノミに対して過敏に反応する疾患です。ノミに咬まれることで、アレルギーを起こす犬もいるし、起こさない犬もいます。ノミに咬まれた時に皮膚に注入されるノミの唾液がアレルギーの原因ではないかといわれています。
アトピー性皮膚炎との見分け方
では、アレルギーの中でも非常に多くみられるアトピー性皮膚炎とノミアレルギー性皮膚炎とはどのように見分けたらよいのでしょうか。
簡単に言うと、かゆみや湿疹の見られる部位が異なります。
おなか側、顔、足の先（足の指の間）などにかゆみが起こり、しきりにかくしぐさをしていた場合、ノミアレルギー性皮膚炎の可能性は低く、むしろアトピー性皮膚炎の可能性が高いでしょう。
ちなみに、アトピー性皮膚炎は３歳齢くらいまでの若い時期から見られることがほとんどで、シーズー、柴、ゴールデンやラブラドールなどのレトリーバー種、ウエストハイランドホワイトテリア、ワイヤーホックステリヤなどに起きやすいといわれています。
一方、背中、とくに腰の部分の毛が抜けて、とてもかゆがり、、湿疹が見られた場合は、ノミアレルギー性皮膚炎の可能性がアトピー性皮膚炎より高いといえます。ノミアレルギー性皮膚炎を起こしやすい犬種、というのはとくにありません。「背中や腰の部分の脱毛」「湿疹の症状が見られる」この二つが見分け方の大きなポイントになります。ノミは発見できる時とそうでないときがありますので、ノミがいる、いないだけでノミアレルギー性皮膚炎の判断をするのは難しいようです。
ただし、おもに背中を中心に症状が現れるノミアレルギー性皮膚炎ですが、悪化し、慢性化すると全身に症状が見られるようになってしまいます。見分けやすい初期の段階で治してしまいましょう。
もし、ノミアレルギー性皮膚炎の疑いがある場合には、ノミを駆除します。一度ノミ駆除をしてみて、症状が治まらなかったら別の病気と考えられます。
犬の体にノミを見つけたとしても、ノミアレルギー性皮膚炎を起こしているとはかぎりませんが、ノミが体に悪さをしないように、かかりつけの獣医さんとよく相談して、ノミ駆除薬をふだんから使用しておくと安心です。
